Cardiology 循環器科
犬の心臓病で多い僧帽弁閉鎖不全症や、猫で多い心筋症をはじめとする、
様々な心臓病に対する治療に対応しています。
医療の発展によって寿命が伸びたことにより、心臓病は動物の病気の中でも多く見られるようになってきました。心臓病は症状が現れない期間が長いことが多く、元気であっても徐々に進行していることがあります。そのため早期発見と定期検査が非常に重要となります。心臓に関して心配な点や不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
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小林 春奈 こばやし はるなプリモ動物病院 相模大野
- 学 歴
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麻布大学獣医学部獣医学科卒業
麻布大学付属動物病院循環器科専科研修医 - 資 格
- 日本獣医循環器学会認定医
- 専門分野
- 循環器科
診療の流れ
1 予約・受付
循環器科診療は完全予約制となります。
来院された際は循環器科を予約した旨を受付にお伝えください。 プリモ動物病院に初めて受診される飼い主様は過去の経過、検査資料等ありましたらお持ちください。
※循環器科診療は毎週月曜日に実施しています。
2 問診
普段の状態が分かっている方がお連れいただくようお願いします。
3 身体検査
続いて聴診器を用いて心臓に雑音があるか、リズムの異常がないか、肺の音に異常がないか等を調べます。
4 各種検査
主な検査は、超音波検査、レントゲン検査、心電図検査、血圧検査、血液検査があります。
検査内容について随時相談しながら動物の負担がかからないように実施していきます。
心臓病を抱える動物はストレスや緊張により血行動態が変化し、急激に病気が進行して体調が悪くなることがあります。
当院ではストレスや緊張を最低限にするため、長時間お預かりしての検査は避け、動物への負担をできる限り少なくした対応を心がけています。
検査
超音波検査
体の外から超音波を当てて心臓の内部構造を調べるための検査です。循環器科では最も大切な検査で、病変部を特定することが出来ます。心臓の構造や血流の異常を検出したり、血流速度を測定することが出来ます。
レントゲン検査
心臓の肥大があるか、肺や気管、血管等の異常があるかどうかを調べるための検査です。2-3方向の体位で撮影を行い様々な角度から異常がないかを調べます。
心電図検査
心臓の電気的な活動の様子をグラフ化したもので、心拍数や不整脈の有無、種類等を調べるための検査です。
血圧検査
血圧が正常であるかどうかを調べるための検査です。特に猫では高齢になると高血圧を引き起こす病気になりやすいため必ず検査を行います。心臓の薬は血圧を下げる薬が多く薬が効きすぎていないかを調べる目的でも測定します。当院では診察室内で飼い主様と一緒に測定することができます。
症例
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僧帽弁閉鎖不全症
高齢の犬に最もよく見られる病気で、チワワ、ダックスフンド、プードル、キャバリア等の小型犬で多く見られます。8歳以上の小型犬種では90%以上が罹患していると言われています。
左心房と左心室の間にある僧帽弁が変性し閉鎖不全を起こすことで全身に送る血液の一部が左心房に逆流してしまう病気です。
逆流が増えると左心房が拡大し、気管を圧迫することで咳が出たり、全身に送る血液が減少するために循環が悪化し疲れやすくなるといった症状が出ることがあります。
さらに進行すると肺に水が溜まる肺水腫となり鬱血性心不全を発症し、命に関わることもあります。
早期に発見し適切な時期に内科治療を開始することで、心不全を発症するまでの期間や生存期間を延長させることが出来ます。近年では僧帽弁の外科的な治療を行う施設も増えており、セカンドオピニオンのご紹介も可能です。 -
肥大型心筋症
猫に多く見られる心臓病で、猫全体の15%が罹患しているとも言われています。左心室の筋肉が肥大してしまうことにより左心室の内腔が狭くなり、広がりにくくなることで拡張障害を起こします。その結果、左心房が拡大し胸水や肺水腫により呼吸困難の症状が出ることがあります。また左心房の拡大により血栓が出来やすい状態となり、動脈血栓症など命に関わる病気につながることがあります。
通常はこの病気を発症しても無症状のことが多く、症状が出た頃には多くのケースで病気が進行しています。このような理由から、病気の早期発見につなげるためにも定期的に超音波検査等を行うことが非常に大切です。
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その他の専門科診療
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整形外科
犬や猫の骨折・靭帯損傷・関節疾患・椎間板ヘルニアなど、特殊な技術と機材が必要となる治療に関しても、専任の体制で対応しています。
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リハビリ・整形内科
整形内科では、手術回避のための包帯やキャスティング・サプリメント療法・リハビリ・食事指導など、動物たちが日常の生活に戻るために必要なケアを行っています。
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皮膚科
食物アレルギーをはじめとするアレルギー症状、膿皮症や感染症など難治性の症状も含め様々な治療に対応しています。
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一般歯科
3歳以上の犬·猫の80%以上が歯周病にかかっているといわれています。様々な病気予防の観点からも、普段からのケアと早めの治療がとても大切です。
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予防歯科
お口の健康は寿命に直結しているといわれています。お口の健康を保つため、ホームデンタルケアを中心とした“予防”に特化した口腔ケアを行っています。
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歯科口腔外科
重度歯周病をはじめとする口腔内の疾患や歯折といった歯の怪我、口腔内のできものや腫れ物、口腔粘膜疾患、口腔内腫瘍などを専門に診察や治療に対応しています。
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腫瘍科
乳腺腫瘍・リンパ腫・肥満細胞腫などに対し、CT検査や抗がん剤治療など様々な腫瘍に合わせた診断・治療に対応しています。
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腫瘍科
セカンドオピニオンセカンドオピニオンとは、「現在治療されている病院での診断や治療方針について、他の獣医師に意見を聞き、理解を深めること」です。
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眼科
日常多く見られる結膜炎・角膜疾患から難治性のドライアイ、角膜潰瘍まで内科的治療だけでなく外科的対処をしなければならない疾患まで対応しています。
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消化器内視鏡
多くは異物の誤飲対応において、内視鏡を使用いたします。開腹手術を行わずに異物を摘出できるため、身体への負担を大きく軽減することができます。
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腹腔鏡
腹腔鏡を使用した避妊手術は、傷が小さく痛みも少ないため、日帰り手術でおこなうことができます。
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エキゾチックアニマル
うさぎ・ハムスター・フェレットなどの小動物、鳥類を診療しています。