animal acupuncture 動物の鍼灸
犬猫が本来持っている自然治癒力を引き出し、
体のバランスを整えることにより様々な症状を改善・緩和します。
鍼灸には血液循環を良くし、免疫細胞の増加・活性化に作用があります。
また、内臓の働きを調節する自律神経を整え、身体の持つ恒常性維持機能を高める作用もあります。
鍼灸治療は西洋医学(現代医療)と平行して行う事ができます。西洋医学の診断・治療なしに鍼灸治療のみで病気を治そうとするのは危険です。当院では同一施設内で西洋医学の診療から鍼灸治療まで受診が可能です。
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小川 奈緒子 おがわ なおこプリモ動物病院 練馬 勤務
- 学 歴
- 日本大学生物資源科学部獣医学科卒業
- 資 格
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日本獣医中医薬学院認定資格
・獣医中医師 取得
東洋医学について
東洋医学の診察では、西洋医学のような血液検査などの機器は用いません。
「四診」という獣医師自身の感覚で動物の体の状態を読み取る方法を用います。
四診とは
望診 | 目でみて情報を得る。例えば舌の色や毛艶など。 |
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聞診 | 声や呼吸などの音を聞いたり、臭いを嗅いだりして情報を得る。 |
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問診 | 病状や生活環境などについて飼い主様に聞く。 |
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切診 | 体に直接触れて情報を得る。例えば、脈の状態から読み取る。 |
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4つの診察手段を合わせたものです。これらの情報を全て合わせて体の状態を分析し、動物たちの状態に一番合った治療方法を組み立てていくという、テーラーメイド(注文仕立て)の医療です。
東洋医学では悪い部分だけを治療するのではなく、体全体の気の流れを回復、活性化させて整えることにより自然治癒力を引き出すことによって、体の根本から病気の治癒に導きます。
鍼灸治療が適用になる症状
- ●神経痛、麻痺症状、関節炎などの神経・運動器疾患
(椎間板ヘルニアによる麻痺や後足の弱りなど加齢に伴う様々なトラブル) - ●呼吸器系疾患、消化器系疾患
(下痢をしやすいなど体質だから・・・と諦めていた不調) - ●慢性的な病気に伴う不快な症状の改善・緩和 など
また東洋医学は、「未病」と言われる、検査の数値には出ていないけれどいつもと何か様子が違う・調子が悪そうと感じる時など、西洋医学では治療の対象にならない場合でも、診断・治療ができるというのが特徴です。
東洋医学の診断・治療は西洋医学(現代医療)とは全く違ったアプローチで、体のバランスを整えることにより様々な症状を改善・緩和し、
動物の生活の質(Quality of Animal Life)を高めることを目標とします。
鍼灸によって得られる効果
- *椎間板ヘルニアによる急性麻痺、前庭疾患による斜頸や顔面神経麻痺などの神経症状の治療。
- *変形性脊椎症、股関節形成不全、膝蓋骨脱臼など慢性化した足腰の痛みの緩和。
- *アレルギー性皮膚炎や外耳炎などの皮膚症状の治療。
- *僧帽弁閉鎖不全症などの心臓疾患の治療補助。
- *下痢をしやすい、吐きやすいなどの胃腸症状の治療。
- *内服薬が効きにくい難治性のてんかんや内服をまだ処方されていない軽度のてんかんの緩和。
- *糖尿病、腎疾患、肝疾患などの治療補助。
- *尿漏れや膀胱炎を繰り返すなどの泌尿器疾患の治療補助。
- *がん治療における副作用の軽減と進行の緩和、抵抗力と体力の維持。
- *老齢、若齢問わず健康な体づくり、免疫力の向上。
診療の流れ
- 1. カウンセリング
- まずは自宅での様子や生活環境についてできる限り詳しくお話を聞かせて頂きます。
現在の状態だけではなく、普段のお家での様子や、今までかかった病気、性格、運動、食事なども診断の参考にいたします。
日々の暮らしの中で気になっていることや困っていることなどをできるだけ多くお聞かせください。
- 2. 診察・診療メニュー組み立て
- 体の状態をチェックします。脈診・腹診・舌診などで東洋医学的な病状や体質のみたてを行います。
- 3. 施術
東洋医学の理論(気血水、陰陽、五行など)に基づいて適切な経穴に鍼や灸、マッサージ、指圧などを施します。鍼治療で使用する鍼は、注射針に比べてかなり細い鍼ですので、ほとんどのわんちゃんねこちゃんは痛がりません。気持ち良くなってそのまま寝てしまう子もいますが、恐怖心・警戒心が強い子や、攻撃性がある子に関しては鍼を刺さない治療を行います。
- 4. 施術後
体の状態や鍼灸後の注意点についてお伝えいたします。
食事や生活習慣の改善などのアドバイスも行います。
診療案内
1ご予約について
完全予約制となります。ご来院時に受付スタッフへご相談いただくか、お電話にてお申し込みください。
診療日時: | 月曜日 9:00~11:30 |
土曜日 9:00~11:30、15:00~18:30 |
※ 当院を初めてご利用される場合は、一般診療にて鍼灸治療が適応可能かどうかの判断を行いますので、まずは通常の診察予約をお願いいたします。
※ 初めて鍼灸を受けられる際は、問診票記入等のためご予約時間よりも早めにご来院ください。
※ 発熱性疾患、血液凝固に関わる疾患、また、興奮しやすいなど、施術が困難と獣医師が判断した場合、鍼灸治療ができないこともあります。
2料金について
鍼灸初診料 | 1,650円 |
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鍼灸再診療 | 880円 |
鍼灸施術料 | 猫 4,400円 |
小型犬 5,500円 | |
中型犬 5,500円 | |
大型犬 6,600円 |
※表示料金は税込です。
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その他の専門科診療
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整形外科
犬や猫の骨折・靭帯損傷・関節疾患・椎間板ヘルニアなど、特殊な技術と機材が必要となる治療に関しても、専任の体制で対応しています。
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リハビリ・整形内科
整形内科では、手術回避のための包帯やキャスティング・サプリメント療法・リハビリ・食事指導など、動物たちが日常の生活に戻るために必要なケアを行っています。
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皮膚科
食物アレルギーをはじめとするアレルギー症状、膿皮症や感染症など難治性の症状も含め様々な治療に対応しています。
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一般歯科
3歳以上の犬·猫の80%以上が歯周病にかかっているといわれています。様々な病気予防の観点からも、普段からのケアと早めの治療がとても大切です。
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予防歯科
お口の健康は寿命に直結しているといわれています。お口の健康を保つため、ホームデンタルケアを中心とした“予防”に特化した口腔ケアを行っています。
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歯科口腔外科
重度歯周病をはじめとする口腔内の疾患や歯折といった歯の怪我、口腔内のできものや腫れ物、口腔粘膜疾患、口腔内腫瘍などを専門に診察や治療に対応しています。
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腫瘍科
乳腺腫瘍・リンパ腫・肥満細胞腫などに対し、CT検査や抗がん剤治療など様々な腫瘍に合わせた診断・治療に対応しています。
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腫瘍科
セカンドオピニオンセカンドオピニオンとは、「現在治療されている病院での診断や治療方針について、他の獣医師に意見を聞き、理解を深めること」です。
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眼科
日常多く見られる結膜炎・角膜疾患から難治性のドライアイ、角膜潰瘍まで内科的治療だけでなく外科的対処をしなければならない疾患まで対応しています。
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消化器内視鏡
多くは異物の誤飲対応において、内視鏡を使用いたします。開腹手術を行わずに異物を摘出できるため、身体への負担を大きく軽減することができます。
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循環器科
犬の心臓病で多い僧帽弁閉鎖不全症や猫で多い心筋症をはじめ、様々な心臓病に対する治療に対応しています。
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腹腔鏡
腹腔鏡を使用した避妊手術は、傷が小さく痛みも少ないため、日帰り手術でおこなうことができます。
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エキゾチックアニマル
うさぎ・ハムスター・フェレットなどの小動物、鳥類を診療しています。