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2024年11月27日
しつけ・行動

拾い食いをやめさせよう <原因と対策>

愛犬とお散歩に出かけたとき、気付いたら口をモグモグさせていた…という経験はありませんか?

食いしん坊な子に多い「拾い食い」
害のない物ならまだしも、食べたものによっては命の危険があることも。
今回は「拾い食い」の対処法についてお話します。

どうして拾い食いをするの?

犬は野生動物だった頃の本能から、自分のいる環境の中で何か食べられそうなものが落ちていればすぐさま見つけ、他の動物に取られる前に即座に食べてしまうのが本能です。

また、「自分で見つけたものを食べる」というこの上ない楽しみがあるからだともいわれています。
そのような本能以外にも、以下のようなときに拾い食いをすると言われています。

ビタミンや繊維質が足りないとき
フードの量が少なく十分な満腹感が得られないとき
のどや胃腸の具合が悪いとき

そして拾い食いをする理由として、心理的な要因もあると言われています。

拾い食いをするときの気持ちとは?

拾い食いをしてしまう時、犬はどのようなことを考えているのでしょうか?
主に3つのタイプに分けられると言われています。

1.『一緒に遊んで』タイプ
お腹が空いているから拾い食いをするわけではありません。自分が拾い食いをしたことで、とにかく飼い主さんが大騒ぎすることがうれしくて、一緒に遊んでいる気になってしまいます。「自分に関心を持ってくれた!」とよろこび、拾い食いを繰り返すタイプです。

2.『ハンター(狩猟犬)』タイプ
このタイプの犬は獲物を獲るために改良された狩猟犬たちが多く、視覚や嗅覚が抜群なためにおいを追って獲物をしとめる行動もズバ抜けています。フワフワ動いているものやカサカサ音が鳴っているものなどに対し「仕留めたい!」という欲求で、一目散に拾い食いしてしまう傾向にあります。

3.『好奇心旺盛』タイプ
子犬や若い子は好奇心が旺盛で、初めて見る物や嗅ぐ匂いなど興味をもったものを口に入れて確かめる習性があります。その際に嫌な感覚があれ吐き出しますが、そうでなければそのまま飲み込んでしまうことも多くあります。「まさかこんなものまで!?」という予想外のものも食べてしまうことがあるため、目が離せません。

自発的に拾い食いをやめさせる方法

まず、拾い食いをすることによって犬が嬉しくなることをなくし、逆に嫌なことが起こるという条件付けをしてみましょう。
犬が口にするようなものに、タバスコやカラシなど、舐めると不快になるものを練りこんだり塗ったりして、犬が拾い食いをしそうな場所にわざと置いておき、拾い食いするように仕向けます。すると、犬は自分が発見して食べたものを通して「これはマズイ!」という経験をすることになります。何度か同じ経験をすると、「拾い食い」の行動を避けるようになります。ただし、チャレンジ精神が旺盛な子にはあまり効果がないかもしれません。また、胃腸が弱い子にとっては刺激物になってしまいますので、量や回数には注意が必要です。

しつけで拾い食いをやめさせる方法

犬はとても頭の良い動物です。まずは飼い主さんがリーダーになり、言うことをしっかりと聞いて行動できるようにしておく必要があります。
そして、「拾い食い自体をやめさせるしつけをする」のではなく、まず日常生活におけるしつけから始めましょう。

例えば、ご飯やおやつをあげるときは、しっかりとアイコンタクトをして飼い主さんに「食べてもいい?」という意思表示を示すまでは待たせるようにします。できたら「ヨシ!」とOKサインを出します。
しかし、待っている間ずっとご飯が入っている器を見ているようでは意味がなく、アイコンタクトができてはじめて沈黙の会話が成り立ち、飼い主さんをリーダーとして認めていることになります。何かを食べるときにこのアイコンタクトを行うというルール付けができていれば、勝手に拾い食いをすることも無くなるはずです。

次に、一度口に入れたものを出させるしつけをします。
「出せ」や「ちょうだい」など決めた言葉で口に入れたものを出させます。
もし飼い主さんがリーダーになっていれば、その言葉に従って出してくれることでしょう。そして指示に従ったら存分に褒めてあげて別のごほうびをあげます。「リーダーの言うことを聞いたら褒めてもらえたうえに、おやつまでもらえた!」と嬉しい経験をさせましょう。これができるようになれば、もし拾い食いをしてしまったときでもすぐに口から出させることができます。
ただし、「口に何か物を入れたらリーダーがご褒美をくれた」というような間違った条件付けをさせないように、おやつをあげるタイミングには注意しましょう。

日常でも拾い食い防止のトレーニングを

日常生活で飼い主さんが食べているものを与えたり、こぼしたものを犬が食べるのを黙って見ていることはやめましょう。そんな時こそ、「出せ!」の一言で出させるトレーニングをします。「食事は決まった時間に、決まった場所で、飼い主さんだけからもらうもの」と、規則正しい食生活をしつけることも拾い食いをやめさせる一つの方法です。

また、おもちゃで遊んでいるときなどにも、くわえているおもちゃを口から出させる時の決まった言葉で取り上げ、その代わりに褒めておやつなどのご褒美をあげるトレーニングをしてみましょう。

おわりに

拾い食いを止めずに自由にさせていると、いつかは誤食事故や病気を引き起こすことになりかねません。愛犬の健康を守るためにも、根気強く拾い食いをやめさせるようにトレーニングを行いましょう。そうすることで拾い食いの防止はもちろん、飼い主さんとの信頼関係をさらに深められるほうが、得られるものが大きいでしょう。

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