Column

2024年11月13日
犬と猫の病気

ペットのフケ症 <皮膚病との関連性>

みなさんは、愛犬・愛猫にブラッシングをしていますか?
ブラッシングは抜けかかった不要な毛を取り除き、皮膚の血行を良くして、皮膚を清潔に健康に保つ働きがあります。
さらに、皮膚や被毛の異常を早期に発見することができ、病気の予防にもつながるため、毎日の習慣にしたいケアのひとつです。

ブラッシングをしていると、フケが出てきて気になったことはありませんか?
今回は、フケの原因や予防法についてお話をします。

フケの原因

フケの原因はさまざまなものがありますが、主に考えられるものは下記のとおりです。

① 乾燥
② シャンプーが合わない、または洗い残しがある
③ もともとの体質(乾燥肌・脂性肌)
④ 食べ物の影響
⑤ ストレス
⑥ ダニ

犬や猫の皮膚はたくさんの被毛に守られている分、人間に比べて大変繊細で弱くデリケートです。
また、神経質な性格の子の場合、ちょっとしたストレスなどでもフケが発生する場合があります。

どういう時にフケが出る?

もともとの体質でフケが出やすい子もいますが、体調や皮膚の異常によって発生することもあります。
シャンプーが体質に合っていない場合や、すすぎが不足しているときも、かゆみやフケの原因になります。

また、飼い主さんの接し方が厳しすぎると緊張などによって発生する事こともあります。
気が弱い子の場合、強く命令されたとたんに、大量のフケが表面に現れる場合もあるようです。

フケが大量に出る病気としては、ツメダニというダニがいる場合も考えられます。
また、フケのほかに皮膚に赤い発疹や痒がるそぶりがあると、皮膚の病気にかかっている可能性も考えられます。
そのような場合は、動物病院に相談し治療することをお勧めします。

フケの予防方法

<保湿>
乾燥は肌のバリア機能を低下させます。冬は室内でもエアコンの影響で乾燥してしまうことが多いので、湿度計を置いて室内の湿度を55~65%程度に保つとよいでしょう。

<シャンプーの種類と回数>
シャンプーの回数は、体質や生活状況によって変わってきます。
犬の場合、1ヶ月に1回程度でいい子もいれば、脂性肌などで週に2~3回シャンプーが必要な子もいます。
シャンプーの種類は、体質に合わないとかえってフケが増えてしまうことがあるため、その子の体質ににあったシャンプーを選ぶことが必要です。

皮膚が弱い子用の低刺激のシャンプーを試すのもよいですが、かかりつけの動物病院にその子に合うシャンプーについて相談してみましょう。「フケが多いから」とむやみにシャンプーの回数を増やしても、かえって逆効果になってしまうので注意してください。

<動物病院で診察>
フケは皮膚の新陳代謝によって発生します。少し出ているくらいであれば問題ありませんが、保湿やシャンプーのやり方を変えてもフケが改善せず大量に出ている場合は、アレルギーが原因であったり、寄生虫や真菌の感染が原因であることもあるため、何に対するアレルギーを持っているのかを特定する検査を受けることをお勧めします。

検査によってアレルギーと判明した場合、アレルゲン(アレルギーの原因)を知ることで、日常生活の中でどのようなことに気をつけたらよいのか、あるいは食事を変えたほうがよいのかがわかってきます。

おわりに

ブラッシングは飼い主さんと愛犬・愛猫との大切なコミュニケーションの一つです。
こまめに行うことが重要なので、幼い頃からブラッシングを習慣づけると、ストレスを与えることなく、むしろ「好きなこと」になるでしょう。
ブラッシングを普段の生活の中で行うことで、皮膚だけではなく傷やしこりなどの異常があった時に早期に気付くことができます。
まめなケアで、愛犬・愛猫の健康を保ちましょう!

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